法律家としての税理士

平成13年5月25日、改正税理士法が衆院本会議で可決成立し、翌年の4月1日から施行されました。

これは昭和55年の税理士法改正以来の大幅な改正となります。

これにより、税理士への出廷陳述権の付与、税理士法人創設、法第33条の2の書面添付の拡充等の法制化が行われ、税理士の法的な位置づけがさらに向上することとなったわけです。

従来の税理士の業務は記帳代行が主なもので、税理士というと”計算屋”というイメージが強いものでした。

また、取引先の企業に対しては、記帳、帳簿整理など丸抱えして処理させる、というだけの形だったのを、法律家として、租税法をただしく理解させ、税制面での適切な指導を行う立場が今後は重視されるようになったのです。

改正税理士法により、税理士の独立性が確保されるとともに、法33条の2第1項により税理士が作成した申告書について一定書面の添付ができるようになりました。

これは、書面添付制度といわれるもので、税理士がその申告書に記載された事項について正確であると証明した書面を申告書に添付する制度のことです。

この制度の背景には、納税者保護だけではなく、税務当局も調査前に顧問税理士から不信な点を聞いて、できるだけ無駄な税務調査をなくそうという意図もあります。

この制度は、税理士が申告書作成に当たり、意見を述べる権利が確立されたことを意味しますが、同時に、税理士がその書面に虚偽の記載があった場合は、懲戒処分の対象となります。

税理士の地位が確立されると同時に、法的責任も重くなった、ということでしょう。